スポンサードセッション・企画

SS01 スポンサードセッション アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社

ゲノム科学領域における最新のAWS活用〜基礎生物学研究所のゲノム解析プラットフォーム〜

10月24日(火) 13:30〜15:00 タワーホール船堀2F 桃源

近年のゲノム科学を取り巻く環境は、目まぐるしい技術的進歩に伴い大きく変化しており、特に膨大な量のゲノムデータを解析する際に、計算環境が律速にならないスケーラブルな環境や煩雑なワークフロー構築を自動化する手段としてクラウドを活用されるケースが増えてる。本セミナーでは、基礎生物学研究所の重信先生よりゲノムデータ解析におけるクラウド活用の実際をご紹介頂くとともに、AWSからゲノム科学領域でご活用いただける豊富なAWSサービスおよび活用事例についてご紹介する。AWS の展⽰ブースでは、最新のゲノミクスサービスAWS HealthOmicsのハンズオンをご紹介しておりますので、是⾮お⽴ち寄りください。

モデレーター

片岡 勇人(アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社)

演者

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鳥羽 祐輔
(アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社)
「ゲノム科学領域でご利用が進む最新のAWSサービス及び活用事例のご紹介」

次世代のゲノム科学では、全ゲノム解析など大量のデータをセキュアに解析する環境が必要となり、スケーラブルな環境構築やワークフローの自動化にクラウドを活用いただくケースが増えている。AWSではヘルスケア・ライフサイエンス領域への継続した投資の結果、豊富な業界特化型サービスやソリューション、そしてその活用をご支援するサポート体制を提供している。本セッションでは、オミクスデータの保存、クエリ、分析ができる新サービスAWS HealthOmicsを含め、ゲノム解析用途で利用される AWS の最新サービスをご紹介するとともに、実際にゲノム領域においてAWSを活用されているお客様のご活用事例をお伝えする。

SS01-02

重信 秀治
(自然科学研究機構 基礎生物学研究所)
「ゲノム科学におけるクラウド活用:独占型スパコン構築からデータ共有まで」

近年、次世代シーケンシング(NGS)などの革新的な進歩により、私たち生物学者はゲノム情報や各種オミクスデータなどの大規模データを日常的に扱う必要に迫られているが、その対策として、クラウドコンピューティングが世界的にも注目されている。例えば米国では、NCBIはSRA(NGSデータアーカイブ)をAWS のクラウド経由で提供するようになり、NHGRIはAnVILと呼ばれるゲノム解析の統合的クラウドプラットフォームの開発を推進している。私はゲノム科学と進化学の基礎研究に従事しており、クラウドの使い所を模索してきた。本講演では、第一にクラウド上にハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)環境を構築し、効率の良い計算を実現する手法を紹介する。AWS ParallelClusterというサービスを活用することによって、自分専用の理想的なスパコン環境を手に入れることができる。第二に、クラウドの特性を活かしたデータ共有の戦略について議論する。特に、新しくゲノムを解読した非モデル生物において、ゲノムブラウザを基盤としたプラットフォーム上でゲノム情報やアノテーションデータを迅速に共有し共同研究を促進する試みについて紹介する。本講演ではこれらの事項について技術と運営(事務手続きや費用の問題を含む)の両面から議論したい。

SS02 スポンサードセッション クラリベイト・アナリティクス・ジャパン株式会社

創薬研究における大規模データ/リアルワールドデータ(RWD)の活用と分析ソリューション

10月24日(火) 13:30〜15:00 タワーホール船堀2F 福寿

創薬研究を成功に導くためにはターゲットをとりまく生物学的メカニズムの全容を把握し、適切な仮説を立てることが重要な一歩であると考えられます。近年では次世代シーケンシング技術やハイスループット実験技術が普及し、そこから膨大なデータを容易に得られるようになりました。しかし、それらの膨大なデータを的確に処理して生物学的知見を得ることは容易でないため、その需要は高まっています。また同様に医薬品開発におけるリアルワールドデータ(RWD)の活用は以前から注目されてきましたが、現在は開発期間と臨床試験コストを削減し、技術や規制の観点からの成功確率を高めるために医薬品開発のライフサイクル全体で活用が促進されています。これらの新しいデータに対して多くの製薬企業では未だ試行錯誤しながら活用法を模索している現状があります。

本セッションでは創薬研究をサポートするための機械学習とバイオインフォマティクスのアプローチについてご説明し、疾患患者由来のデータやシングルセルデータを用いたターゲット探索や疾患の優先順位付け、シングルセルシーケンスから得られたデータを用いたバイオマーカー探索と患者層別化、等の過去の実施プロジェクトのケーススタディーをご紹介いたします。また、これらのソリューションへのRWDの統合についてもご紹介させていただきます。

【内容】
・ Clarivateが提供するバイオインフォマティクスサービスの特徴と創薬研究向け導入事例:バイオマーカー探索と患者層別化、疾患の優先順位付け、ターゲット同定、リポジショニング、等およびこれらのソリューションへのリアルワールドデータ(RWD)の統合

*本セッションは英語での講演となります。

Clarivateについて
Clarivate™は、イノベーションを加速する信頼性の高い知見や分析を提供する、世界的リーディングカンパニーです。当社の使命は、新しいアイデアから人生を変えるような発明を生む時間を短縮するための、実用的な情報とインサイトを提供することにより、お客様が抱える難題を解決できるよう支援をすることです。学会・政府、ライフサイエンス・医療、専門家向けサービス及び消費財、生産・技術の分野において提供し、発明やアイデアの発見、保護、そして商業化に関してお客様を支援すべく、深い専門知識に加え信頼性の高いサブスクリプションおよびテクノロジーベースのソリューションを提供しています。Web of Science, Cortellis, およびDerwent InnovationがClarivateを代表するデータベースとなります。詳細については、clarivate.com/ja をご覧ください。

モデレーター

森 亜紀良(クラリベイト・アナリティクス・ジャパン株式会社 ライフサイエンス&ヘルスケア事業部 ソリューションコンサルティング マネージャー)

演者

SS02-01

Klein Cecilia
(クラリベイト・アナリティクス・ジャパン株式会社)

SS03 スポンサードセッション OpenEye, Cadence Molecular Sciences

Orion®と数十億規模のリガンドベース、および構造ベース仮想スクリーニングを可能にする技術について

10月24日(火) 13:30〜15:00 タワーホール船堀2F 平安

昨今、合成可能な分子の仮想化合物ライブラリーは数十億規模に達します。より新規性が高く、かつ活性の高い分子が見つかる可能性はケミカルスペースの大きさと関連しており、アクセスできるケミカルスペースが大きい程その可能性が高まることが報告されています。今後仮想化合物ライブラリーは益々大きくなっていくことが想定される一方、このような大規模ライブラリーを仮想的にスクリーニングするには膨大な計算資源が必要となる上、技術的にも困難、また高額な計算コストもかかります。
OpenEyeのOrionは、この数十億規模のリガンド、および構造ベースの仮想スクリーニングを可能とするクラウドベースのプラットフォームです。リガンドベース(FastROCS Plus)であれば約1時間、構造ベース(Gigadock™️)でも24時間程度と超高速にスクリーニングを行うことができます。また、特に計算コストの高い構造ベースのスクリーニングについては、既存のGigadockにAIモデルを活用(Gigadock Warp)することでコストを10分の1まで抑えることが可能となりました。
このセッションでは、まずOrion全般についてご紹介させて頂き、続いて大規模計算を可能にする技術とOrionでご提供している3つの手法(FastROCS Plus, Gigadock, Gigadock Warp)について詳しくご説明いたします。

モデレーター

近田 千春(OpenEye, Cadence Molecular Sciences)

演者

SS03-01

近田 千春
(OpenEye, Cadence Molecular Sciences)
「Orion Small Molecule Discovery Suiteについて」

Orionは、創薬のための分子設計プラットフォームであり、クラウドのリソースを最大限に活用することで、大規模な計算もコスパよく行うことができます。例えば、数十億分子のライブラリーを使用したリガンドベースおよび構造ベースのバーチャルスクリーニングから始まり、結合様式予測、相対結合自由エネルギー予測、分子動力学シミュレーション、ケモインフォマティクスなど多岐に渡って活用できる、Small Molecule Discovery Suiteについてご紹介いたします。

SS03-02

McGann Mark
(OpenEye, Cadence Molecular Sciences)
「数十億規模のリガンドベース、および構造ベース仮想スクリーニングを可能にする技術について」

FastROCS Plus は、3次元類似性を元に数十億の分子を迅速にスクリーニングできる、Orion のリガンドベースの仮想スクリーニング方法です。Gigadock は、Orion 内で実行される 10 億サイズの仮想ライブラリをドッキングできる構造ベースのスクリーニング方法です。 Gigadock Warp は Gigadock の亜種で、ドッキングと AI モデルを組み合わせて使用​​することで、わずかな計算コストで Gigadock とほぼ同一のヒット リストを生成することができます。この講演では、Gigadock、Gigadock Warp、および FastROCS Plus の基礎となる技術とその成果についてご説明いたします。

SS04 スポンサードセッション イクトス

IktosにおけるAI創薬とコラボレーション事例紹介

10月24日(火) 17:10〜18:40 タワーホール船堀2F 桃源

近年、AI技術の進化により、革新的な変化を目の当たりにする機会が増えました。その中でも、2022年11月に公開されたChatGPTを皮切りに、ジェネレーティブAIが急速に普及し、ビジネス、芸術、科学など様々な分野での活用が期待されています。本セッションでは、フランスのAI創薬ベンチャー企業であるIktos社のジェネレーティブAI技術等を紹介した後に、Iktos社との提携を進めた国内製薬企業より2名の講演者をお招きし、実際の創薬研究におけるジェネレーティブAIの活用事例やIktos社との共同研究から得られた知見についてご紹介頂きます。本セッションが、ジェネレーティブAIを活用した創薬研究の最新動向を知り、創薬研究におけるAI活用の可能性を探る一助となれば幸いです。

モデレーター

藤 秀義(イクトス株式会社)

演者

SS04-01

藤 秀義
(イクトス株式会社)
「創薬を加速するIktosのジェネレーティブAI技術の紹介」

2022年11月より公開されたChatGPTを皮切りに、ジェネレーティブAIが飛躍的に普及し、ビジネスや芸術、科学など多くの分野におけるジェネレーティブAIの活用が期待されています。Iktos社は、2016年10月に設立されたフランスのAI創薬ベンチャー企業です。創薬化学・ドラッグデザインに特化したAI開発を専門としており、ジェネレーティブAIに基づく独自の革新的な創薬ソリューションを提供しています。Iktos社では、メディシナルケミストを始めとする創薬に携わる研究者が中心となってジェネレーティブAIを使いこなすことが重要だと考えており、メディシナルケミストが使いやすいSaaSソフトウェアプラットフォームを提供しています。本講演では、Iktos社のジェネレーティブAIを搭載したde novoドラッグデザインプラットフォームのMakyaと、逆合成解析のための独自のAI技術に基づく合成計画ソフトウェアのSpayaを紹介した後に、最新のActive Learning手法とドッキング計算を組み合わせて大規模化合物ライブラリーのバーチャルスクリーニングを数日で実施可能にしたDockAIについて、ご紹介させて頂きます。最後に、Iktos社で進めている化合物合成の自動化プロジェクトIktos Roboticsについても最新情報を紹介し、Iktos社が目指す創薬プロセスの変革についてお話させて頂きます。

SS04-02

熊澤 啓子
(帝人ファーマ株式会社)
「Iktos社との共同研究を通した「AI創薬」の取り組み」

帝人ファーマは2022年4月よりIktos社と共同研究を開始し、Iktos社AI技術の自社プロジェクトへの適用と共同での新規AI技術開発に着手した。プロジェクトの成功には、専門性の異なるメンバーが信頼関係を築き、チームとして同じ目的に向かって協働することが不可欠であると考える。今回の共同研究では、専門性の違いに加えて、言語や習慣、文化の違い、時差やWeb会議での限られた時間でのコミュニケーションの難しさといった問題にも直面している。それらの問題に対し、試行錯誤を重ねる中で得られた気づきや対応策について紹介する。また、コミュニケーション促進の一環として、Iktos社への研究員の派遣も実施している。Iktos社のオフィスで共に働く中で感じた印象についても紹介する。

SS04-03

鈴木 亮
(小野薬品工業株式会社)
「AI創薬プラットフォーム「Makya」を活用した低分子創薬」

創薬において革新的な新薬候補を創製するためには、複数の課題を同時に解決する必要がある。その解決策の1つとしてAI創薬が脚光を浴びている。AI創薬は、人間の経験や知識に基づいた試行錯誤に頼らず、データに基づいたアプローチによって迅速かつ効率的に化合物設計を行うことができる。2022年3月に当社はIktos社とのAI創薬技術を活用した創薬提携を発表した。本提携においては、Iktos社の開発したAI創薬プラットフォーム「Makya」を活用した低分子化合物の創製を行っている。本講演ではIktos社との創薬提携の効果について、詳細な分析結果を報告する。

SS05 スポンサードセッション クオンティニュアム株式会社

量子コンピューティング技術の発展と、創薬・医療分野における期待

10月24日(火) 17:10〜18:40 タワーホール船堀2F 福寿

近年、量子コンピューティング技術はグローバルに急速な発展を見せている。『量子コンピュータ』というその名前は、研究者のみならず広く世に知れ渡り、将来的に期待の大きい新たなテクノロジーの一つとして確固たる地位を築いた。将来的な「誤り耐性型量子コンピュータ」の実現が強く望まれる中、現在、アルゴリズム、ハードウェア双方の最新の課題点を理解しながら研究開発を進めることに大きな意義が見出されている。一方、量子コンピュータ技術の産業分野における応用とその可能性を追求するためには、量子コンピュータ企業とエンドユーザー企業間で、そのユースケースについて密で継続的な議論が重要である。これまで、さまざまな産業分野において量子コンピューティング企業とエンドユーザー企業とのコラボレーションが実現してきた。本講演では、グローバル視点での量子コンピューティング技術の進展に加え、クオンティニュアムでの研究開発、お客様との共同開発事例をベースに量子コンピューティング関連サービスについて述べる。また、今回は創薬・医療分野におけるその可能性について述べる。

モデレーター

平岩 美央里(クオンティニュアム株式会社)

SS06 スポンサードセッション サーモフィッシャーサイエンティフィック

最新鋭クライオ電子顕微鏡による新規創薬へのアプローチとその最前線

10月24日(火) 17:10〜18:40 タワーホール船堀2F 平安

クライオ電子顕微鏡は、急速凍結された生体試料(以下試料)に電子線を照射することで、試料を直接可視化することが可能な装置です。また、染色や固定を行わないことでアーティファクトを排除しつつ、試料を確実にとらえることが可能です。クライオ電子顕微鏡を利用した生体試料へのアプリケーションは複数ありますが、単粒子構造解析はX線結晶構造解析、NMRに並ぶ構造解析手法として認知されていています。この技術確立の功績により2017年10月、スイス・ローザンヌ大学のジャック・デュボシェ教授、米コロンビア大学のヨアヒム・フランク教授、英MRC分子生物学研究所のリチャード・ヘンダーソン教授の3氏が、ノーベル化学賞を受賞されたことも有名です。現在、単粒子構造解析はアカデミアのみならず製薬企業等に至る広範囲で利用されており、難結晶性タンパク質構造解析に加え、新薬開発さらにはワクチン開発等において絶大な効果を発揮しています。クライオ電子顕微鏡を利用した創薬は、市販化までの時間を大幅に短縮するだけでなく、成功確率を向上させることが可能となります。人類の記憶にも新しい、猛威を振るった新型コロナウイルスへのワクチン開発に代表されるように、次々と変異するウイルスへ対応したワクチン開発にクライオ電子顕微鏡が大きく貢献したことは周知の事実です。その他にも、クライオ電子顕微鏡は上述した通り、試料を可視化できることから高品質ドラッグデリバリー輸送体の作成へ応用されています。特に、AAV、リポソーム、LNPそしてナノディスクに代表されるドラッグデリバリー輸送体を手軽に確認することでき、統計学的解析と組み合わせることで、ナノメートルスケールで形態分析を可能としています。以上のように、クライオ電子顕微鏡の利用は、従来の研究を飛躍的に発展させる可能性を有しております。本セッションでは、クライオ電子顕微鏡についてご興味のある様々な分野の方のご参加をお待ちしており、最新の研究成果の共有から、最新鋭クライオ電子顕微鏡を利用した構造生物学、創薬研究について議論させていただきたいと考えております。

モデレーター

前田 晋太朗(サーモフィッシャーサイエンティフィック)

演者

SS06-01

前田 晋太朗
(サーモフィッシャーサイエンティフィック)

SS07 スポンサードセッション アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社

創薬の未来へのカギ:クラウドで活用されるHPCと生成系AI

10月25日(水) 13:30〜15:00 タワーホール船堀2F 桃源

近年の創薬研究を取り巻く環境は、目まぐるしい技術的進歩に伴い大きく変化しており、例えば、HPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)や生成系AIに関連するサービスがクラウド上で提供されることで、誰でも最新の技術を活用し、創薬プロセスの効率化、高速化を進める取り組みが始まっています。本セミナーでは、HPCに関わる取り組みとして、クライオ電子顕微鏡やバーチャル富岳に関わる事例や最新サービスを、また、機械学習に関わる取り組みとして、近年注目を集めている生成系AIを中心に創薬研究領域での最新事例やサービスをご紹介します。

モデレーター

片岡 勇人(アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社)

演者

SS07-01

佐々木 啓
(アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社)
「AWSのHPCへの取り組みと創薬分野における事例」

AWSはHPC分野において様々な分野でのHPCの革新的なプロジェクトに貢献している。本セッションでは、創薬研究領域において、高エネルギーか早期研究機構におけるクライオ電子顕微鏡から取得した膨大なデータをクラウドリソースで活用する事例と、AWSが独自に開発した低コスト低消費電力のHPCチップを用い、理化学研究所計とともに富岳上で開発された様々な高性能アプリケーションのポーティングに協同で取り組んでいる「バーチャル富岳」プロジェクトについて概要をご紹介します。

SS07-02

森下 裕介
(アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社)
「創薬における機械学習の最新動向 - 生成系 AI がもたらすイノベーション」

製薬業界では、研究や臨床、製造、患者サポートに至る幅広い場面で AI/機械学習の活用が進んでいます。近年では「生成系 AI」と呼ばれる、テキストなどのコンテンツを非常に高い精度で生成する技術が注目されており、創薬研究においても大きな可能性が期待されています。本セッションでは、特に創薬研究領域の 機械学習/生成系 AI の活⽤において、AWS が提供しているサービスやそれにより実現できる取り組みや事例についてご紹介します。

SS07-03

石尾 千晶
(アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社)
「クラウドと生成系AIを活用した創薬研究:タンパク質構造予測を例に」

AlphaFold2 や OpenFold をはじめとしたタンパク質構造予測ソフトウェアは、その登場以来、創薬研究者にとって欠かせないものとなっています。しかし、これらのソフトウェアを実行するための環境構築やハードウェアの管理は、研究者にとって煩雑な作業です。そこで、AWS では、タンパク質構造予測を実行するためのソリューションとして、ウェブフロントエンドと、機械学習や HPC のバックエンドを組み合わせた環境を、簡単に構築できる実装例を複数ご用意しています。本セッションでは、これらの実装例を中心に、AWS を活用することで、どのように研究プロセスの生産性を高めることができるかについてご紹介します。

SS08 スポンサードセッション 富士通株式会社

量子コンピューティング、HPC、AIが導く高精度シミュレーション技術の新展開とDMTA研究コラボレーションプラットフォームによる創薬研究の効率・高速化

10月25日(水) 13:30〜15:00 タワーホール船堀2F 福寿

本セッションでは、先ず創薬分野におけるリード探索という重要なプロセスに焦点を当て、量子コンピューティングと高精度シミュレーション技術の組合せによる次世代の探索プロセスについて紹介します。量子コンピューティング(Fujitsu Digital Annealer)は、膨大なフラグメントの組み合わせの中から最適な化合物を特定する能力に優れており、高精度シミュレーション技術は分子の相互作用や特性を詳細にモデル化するための強力なツールとして活用されます。セッションではDigital Annealerを用いた仮想大規模ケミカルスペースからの効率的なターゲットフォーカスドライブラリー構築について紹介し、高精度シミュレーション技術については戦略パートナ―であるCresset社から最新の技術動向について合わせ紹介します。また、リード最適化プロセスにおけるDMTA(Design Make Test Analyze)プラットフォームは研究プロセスの可視化やデータの一元管理、研究者(社内、CRO)間でのリアルタイムかつ高品質なコラボレーションを実現することで、候補化合物選定の飛躍的な効率化を促すことから、欧米を中心に多くの企業にて導入が進んでいます。最新のシミュレーション技術と最適な創薬プラットフォームの融合により、HITL:Human-in-the-loopの高度実現に向けた取り組みと関連する技術についても紹介します。
富士通株式会社とCressetの共同講演を実施します。

モデレーター

島田 裕三(富士通株式会社)

演者

SS08-01

原 隆一郎
(Cresset 社)
「Recent updates of Cresset CADD software」

SS08-02

Robert Scoffin
(Cresset社)
「Using Flare™ FEP to identify novel inhibitors for CDK9 and SARS-CoV-2 Mpro」

SS08-03

島田 裕三
(富士通株式会社)
「Quantum-Inspired Small Molecule Drug Discovery」

SS09  スポンサードセッション ジーデップ・アドバンス / エヌビディア 合同会社 

生成AI時代の計算創薬を支えるGPU関連技術

10月25日(水) 13:30〜15:00 タワーホール船堀2F 平安

近年のAI/計算創薬には大規模な計算環境が必須であり、これまでもNVIDIAのGPUハードウェアと関連ソフトウェアは「縁の下の力持ち」として、その進展を支えてきました。 さらに直近はChatGPTやStableDiffusionの登場を契機に、様々な分野で大規模言語型モデルを基盤とした生成AIの研究開発や実活用が一気に広がり、創薬分野への応用も活発になっています。
本セッションではこのような生成AI時代に向けた最新のGPUハードウェア環境と一般的なソフトウェア環境、そして創薬・ライフサイエンス分野に特化したソフトウェアや様々な取り組みについてもご紹介し、特に創薬向けの最新の生成AIモデルを手軽に実行するためのマネージドサービス、およびフレームワークである「BioNemo」を重点的にご紹介します。

モデレーター

山田 泰永エヌビディア合同会社

演者

SS09-01

牧口 大旭
(株式会社ゼウレカ)
「AIとHPCで加速する創薬研究 ―ゼウレカでの活用事例とTokyo-1の紹介―」

ゼウレカでは、最先端のAIやシミュレーション等の技術を駆使し、創薬研究における大幅な効率化と精度向上の実現を目指しており、本講演では、AIを活用したタンパク質3次元構造の生成やBillionスケールのバーチャルスクリーニングを活用したHit Discoveryなどのサービスを事例を交えてご紹介します。
このような事例にとどまらず、インシリコアプローチによる創薬研究の成果は年々加速度を増してふえていますが、国内の創薬研究の現場においては、多様な創薬課題を解決するために積極的にAIや大規模計算を活用していくといった点においては、欧米に比して遅れている現状があります。ゼウレカでは、近年躍進めざましいLLMを中心とした生成モデルの活用も含め、創薬研究を変革するための大規模な計算リソースの提供や、ノウハウの共有などを目的としたコミュニティ形成などを狙った、NVIDIA DGX H100にて構築されるスーパーコンピューター「Tokyo-1」を年内にローンチする予定であり、その概要も併せてご紹介します。

SW01  スポンサード企画 一般社団法人バイオ産業情報化コンソーシアム

『創薬支援ソフト myPresto5』活用セミナー

10月24日(火) 13:30〜15:00 タワーホール船堀4F 402

myPrestoは、経済産業省、NEDO及びAMEDからの委託プロジェクトの中で開発された医薬品開発支援の分子シミュレーションシステムで、無料で利用でき、国内30社以上で使われています。
本セミナーでは、最新のmyPrestoについての紹介、操作デモ等を行います。

モデレーター

一般社団法人バイオ産業情報化コンソーシアム

演者

SW01-01

中村 寛則
(株式会社バイオモデリングリサーチ)